2人法
公開日
こんにちは。みどりリハビリサービスのみねざきです。
皆さん、二人法という言葉をご存じでしょうか。
普通は患者さん一人に対して、一人のセラピストが対応しますが、一人の患者さんに対して二人のセラピストが同時にアプローチすることを言います。
昔のオステオパシーの技法でも、二人で協力して行う方法が記されていました。
ちなみに、僕の臨床経験で二人法を行った経験はありません。
例えば、片麻痺の患者さんで、一人が膝周囲を補助して。もう一人が前方から歩行介助をするようなことはあっても、それは純粋な二人法ではないでしょうね。
開業する前、いつも勉強を共にしている後輩から、リハビリをしてほしい人がいると相談を受けました。
それは彼の義理のお父様であり、重い病気を患っているとのことでした。
入院先、また退院後も介護保険下で懸命なリハビリを続けていても、回復が乏しくない。
自分だけの力では難しいので、一度身体を診て欲しいと。
遠方から通われるリスクを考えつつ、「じゃあ一度、お連れしてみて」と話をしました。
それから数回、リハビリを継続させて頂いています。
ご家族様からも、ご自宅での表情が明るくなり、前向きな話が聞かれるようになったと報告を受けました。
まだまだ先は長いのですが、着実に前進させることが大切です。
ある程度軌道に乗ったら、彼に引き継いでもらいたい。そのために、今はいろいろと指導をしながら、リハビリを提供しています。詳しく言うと、二人法。
こちらが細かく内容を指示し、彼が動いているときに自分は違う個所を担当します。
例えば、彼には左足のプレーシングをしてもらい、自分は頸椎のアプローチを同時並行でするなど。
これはある程度の実力が無いと、足の引っ張り合いになりかねません。
細かく指示は加えていますが、その通りに実行できる彼の実力は、さすがだと思いました。
患ってから長年経った麻痺も、病院で変化を出せなかった歩容も。ちゃんと的確なアプローチを行えば、変化します。
少しずつ、だけれども停滞していたご本人にとっては。
そして、ご家族にとっては本当に大きな一歩なのです。これは、開業してからやりたかった事の一つ。
こんなに早く、経験できるとは思っていませんでした。
同じことはできなくても、頑張ればここまで実力を付けられる。そう希望を与えたい部分もあります。
いつか後輩自身がリハビリを引き継ぎ、本当の意味で、家族の力になれるよう。
今はしっかりサポートしていきたいです。