読んでほしい本
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こんにちは。みどりリハビリサービスのみねざきです。
今回は、個人的にお勧めの書籍をご紹介させて頂きます。
それは、「生命の灯ふたたび」 横張 琴子編著 です。
これは脳卒中によって、お身体の麻痺や高次脳機能障害(失語など)を患った患者さんが作られた、絵や習字などの作品集です。
僕自身、どうゆう経緯でこの本に出合ったのか、うまく思い出せないのです。
ただ、初めて読んだ時の感動は、今でも忘れられません。
僕が持っているのは、「生命の灯ふたたび2」ですが、今度は1も購入してみます。
編著をされている横張先生に直接お会いしたことはないのですが、個人的には日本でも数本の指に入る、実力をお持ちの言語聴覚士だと認識しています。
手に麻痺を患い、利き手交換をされた方。
また、少しずつ利き手の状態が回復されてきた方。
はじめは〇×を書くことから始めたり、名前をきれいに書くこともままならない状態。
そこから長い年月をかけて、素晴らしい作品を作り上げるのです。
病気を発症された直後の作品を見ると、最終的にここまでの完成度の作品を作れるとは、決して思えないでしょう。
患者さんご自身、そしてご家族様の努力がまず第一にあり、そこに横張先生のサポートが加わることで生まれる作品たち。
作品の推移をみていると、制作された患者さんの、脳の回復具合が浮かんでくるのです。
おそらく、この患者さんなら、次はここまで。そこを乗り越えたら、ここにチャレンジ…。
そしてやる気を持ち続けられるような、空間(場)作り。
本当に素晴らしい作品集です。
うちの勉強会の団体にも、いつかお招きしたいと考えています。そして、若いセラピストに知ってほしい。
患者さんの回復に終わりはないし、それを引き出すも妨げるも。セラピストの関わり次第だと。
この本には、患者さんのエピソードも詳しく書かれています。
すでに他界されている方もいますが、作品を前にして見せている輝かしい姿は、ずっと色褪せません。
多くの方に読んでいただきたい書籍です。