腰痛について(1)
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さて、今回は腰痛について書きたいと思います。
今は健康関連のテレビや雑誌、またネット上の情報があふれていますので、患者さんのほうがいろいろと知っていることもあります。
それらがすべて有益なのか、合っているかは別として…ですね。
でも昔よりも、医学的や用語や基礎知識に対する理解は増えているのではないでしょうか。
基本的なことは、いくらでも情報が手に入ると思いますので、ここでは割愛します。
「腰痛の85%は原因不明」この言葉を聞いたことはありますか?
医療機関に行っても、はっきりと診断名のつかないケースが非常に多いということです。
ただ、これはあくまで医療機関での診断が付けられないというだけで、原因を探ることは可能です。
診断という行為は、医師にしか認められていません。ですので、僕たちの様なコメディカルはあくまで可能性を指摘するまでです。
腰痛の原因としては、たくさん挙げられますね。
腹部大動脈瘤や尿管結石などの内臓疾患、そして骨盤内臓器のトラブルという意味では婦人科系の問題も影響します。
仙腸関節、腰椎の椎間関節、椎体間関節、椎間板、筋・筋膜性、心理的な要因…。
これらすべてが画像に映るわけではありません。
レントゲンやMRIではっきりと映らない。また内科的な疾患も指摘できないとなると、やはり原因をはっきり特定できない訳です。
僕が約10年間整形外科クリニックで勤務してきた経験からすると、実は痛みを出している組織は何かしらあります。
例えば、大腰筋という腰椎の前にある筋肉だったり、多裂筋や腰方形筋、脊柱起立筋といった背筋群。
腰背筋膜や腸間膜などの、膜系。
ほかにも関連する組織は多数です。
あとは、心理的な要因もかなり強い。
そうゆう方の場合は、痛み止めの効きが良いケースもありますね。
難しい記載になってしまいましたが、腰痛予防の体操などは一律に効くものはありません。
ですので、「これをやればいい」といった具合に提示できないのです。
ただし、腰痛の少ない方の特徴は挙げられます。
①よく歩く、そして人とよくしゃべる。
②食生活が安定している。
③水をよく飲む方。
④何かしらのストレス発散方法を持っている。
こんなところでしょうか。
なんだか歯切れの悪い記事になってしまったかもしれませんが、医療機関で診断がつきにくい理由。
そして痛みを出している組織をしっかりケアすれば、腰痛は緩和しやすいということ。
ここに気付いていただければ幸いです。
お困りの方は、ご相談くださいませ。 みねざき